「点検票」と「報告書(鑑)」はどう違う?消防点検で誰が何を作れるのか

消防点検点検業者さま向け書類の線引き

「点検票」と「報告書(鑑)」はどう違う?消防点検で誰が何を作れるのか

消防点検の書類は、大きく「点検票」と「報告書(鑑)」の2種類に分かれます。

同じ綴りの中に入っているので見た目は似ていますが、法律上の性格はまったくの別物です。
この違いが分かると、「どこまで自社でやってよいか」がすっきり見えてきます。

要点

この記事でお伝えすること

  • 点検票=点検結果の記録。点検した資格者が作るもの。
  • 鑑(報告書の表紙)=消防署への提出書類。作成義務者は建物の関係者。
  • 鑑を報酬を得て代わりに作れるのは行政書士だけ。
  • 役割分担を整えれば、点検業者さまの仕事はこれまでどおり回せます。
行政書士 橋本浩司

「点検票」と「鑑」。言葉は似ていますが、役割は別物です。
ここだけ押さえていただければ、あとの話がぐっと分かりやすくなります。行政書士 橋本浩司

点検票鑑印
消防点検の書類仕事のイメージ

2種類の書類を並べて比較

点検票

◎ 消防用設備等ごとの点検結果を記録する用紙
◎ 作るのは:点検を行った消防設備士・点検資格者
◎ 性格:点検という技術業務の成果物
◎ 例:消火器の点検票、自動火災報知設備の点検票

報告書(鑑)

◎ 報告書一式の表紙にあたる提出書類
◎ 報告する義務があるのは:建物の関係者(オーナー等)
◎ 性格:消防署に提出する官公署提出書類
◎ 報酬を得て代わりに作れるのは:行政書士

つまり、同じ綴りでも「中身の点検票」は点検のプロの領域、「表紙の鑑」は書類のプロの領域、というすみ分けです。

書類ごとの「作れる人」早見表

書類点検業者関係者本人行政書士
点検票(点検結果の記録)○(点検した資格者)--
報告書(鑑)を無償の厚意で手伝う△ 実質対価ありと評価されるおそれ○○
報告書(鑑)を報酬を得て作成✕ 行政書士法違反のおそれ-○
消防署への提出(使者としての持参)○○○

※「△」の欄は、点検料に書類作成分が含まれていると評価されれば「いかなる名目によるかを問わず報酬を得て」に当たり得る、という趣旨です(改正行政書士法第19条)。

なぜ鑑だけ扱いが違うのか

鑑は、建物の関係者が「私の建物の点検結果はこのとおりです」と消防署に報告するための書類です。

建物の関係者

報告する義務

報告義務を負うのは関係者。点検業者ではありません

→
報告書(鑑)

官公署への提出書類

報酬を得て代わりに作れるのは行政書士だけ(19条)

→
消防署

受理

控えは大切に保管

他人(関係者)に代わって官公署への提出書類を作る仕事は、行政書士法第19条が行政書士に限定しています。

令和7年2月の消防庁通知(消防予第75号ほか)と、令和8年1月施行の改正行政書士法で、この整理が実務でも徹底されることになりました。背景はこちらの記事で図解しています。

実務での書類の流れ

点検業者さま

点検票を作成

点検を実施し、点検票に記録。データで共有

→
行政書士

鑑を作成

点検票をもとに報告書(鑑)を作成し納品

→
関係者/代行

消防署へ提出

オーナーさま提出、または提出代行

当事務所の場合、点検票はPDF・スマホ写真・郵送・FAXのどれでもお預かりできます。

報告書(鑑)の作成はお試し1件3,000円(税込)。まとまった件数は定額プランで割安になります。詳しくは消防点検報告書の作成サポートをご覧ください。

行政書士 橋本浩司

点検業者さまのお仕事を取り上げる、という話ではありません。
書類の部分だけ、私たちが黒子としてお手伝いする。そんな役割分担だと考えています。行政書士 橋本浩司

行政書士に相談する様子のイメージ

よくあるご質問

点検票の様式はどこで手に入りますか?

消防庁の告示様式が公開されており、各消防本部のサイトからもダウンロードできます。点検票の記入自体は、点検を行った資格者の業務です。

自社で点検した建物の鑑を、行政書士が作れますか?

作れます。点検の実施者と、鑑の作成を依頼する関係者は別の立場ですので、点検はどの業者さまが行ったものでも、鑑の作成をお受けできます。

提出だけ自社でやってもいいですか?

できあがった報告書を窓口に届ける「使者」としての提出は問題ありません。作成の部分だけ行政書士に切り出す形で大丈夫です。

※本記事は令和8年9月時点の法令・通知に基づいています。個別のケースはお気軽にご相談ください。

まずは現状をお聞かせください

「何から手をつければいいか分からない」その段階でのご相談で大丈夫です。内容が固まっていなくても構いません。下松市・周南市・光市を中心に、費用・必要書類・進め方を最初にお示しし、見える形で進めます。初回相談は無料です。

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