内縁の妻・パートナーに財産を残すには遺言が必須という話
内縁の妻・パートナーに財産を残すには遺言が必須という話
「長年連れ添ってきたのに、籍を入れていないと相手には何も残らないの?」――事実婚(内縁)のご夫婦から、こうしたご相談をいただくことがあります。実は、法律上の相続では、内縁のパートナーには相続権がありません。だからこそ、遺言が大きな意味を持ちます。この記事では、遺贈のしくみ・遺留分と税金の注意点・遺言以外の備えまで整理します。
この記事でお伝えすること
- 内縁(事実婚)のパートナーには、法律上の相続権がありません。
- 財産を残したいなら、遺言書での遺贈が基本になります。
- 他に相続人がいる場合は、遺留分への配慮も必要です。
- 税金面では、相続人でない人が受け取ると負担が重くなる点にも注意します。

内縁のパートナーには相続権がない
日本の法律では、相続人になれるのは、配偶者(法律上の婚姻をした人)と、一定の血族(子・親・兄弟姉妹など)に限られています。どれだけ長く一緒に暮らしていても、婚姻届を出していない内縁のパートナーは、法定相続人にはなりません。
つまり、何も準備をしないままだと、パートナーの財産は法定相続人(たとえば疎遠な兄弟姉妹など)に渡り、内縁の相手には一切残らない、ということが起こりえます。長年の暮らしを支え合ってきた関係であっても、法律は自動的には守ってくれないのです。
遺言書で「遺贈」する
では、どうすれば大切なパートナーに財産を残せるのか。もっとも基本的で確実な方法が、遺言書による「遺贈」です。遺贈とは、遺言によって、相続人以外の人にも財産を贈ることをいいます。
「自宅は内縁の妻に」「預金の半分をパートナーに」といった内容を、遺言書に正しい様式で書いておけば、その人に財産を届けられます。事実婚のご夫婦にとって、遺言書はまさに“命綱”のような役割を果たします。
遺言書には自筆証書遺言や公正証書遺言などの方式があります。確実性を重視するなら公正証書遺言、費用を抑えたいなら法務局の保管制度を使った自筆証書遺言、といった選び方ができます。

気をつけたい遺留分と税金
① 他の相続人の遺留分
パートナーに多くを遺す内容にしても、他に相続人(子や親など)がいる場合、その人たちには最低限の取り分である遺留分があります。遺留分を大きく侵害する内容だと、後でパートナーが遺留分侵害額の請求を受けることもあります。あらかじめ配分に配慮しておくと、争いを避けやすくなります。
② 税金の負担
内縁のパートナーは相続人ではないため、財産を受け取ると相続税の面で不利になりやすい点にも注意が必要です。配偶者の税額軽減が使えないうえ、配偶者や一親等の血族以外が受け取ると相続税額が2割加算される扱いになります。金額が大きい場合は、税理士とも連携して進めるのが安心です。
遺言とあわせて考えたい備え
遺言(遺贈)が基本ですが、状況によっては次のような備えを組み合わせると、より安心です。
生命保険の受取人指定
受取人にパートナーを指定しておけば、保険金を直接渡せます(税の扱いは要確認)。
生前贈与
元気なうちに少しずつ渡す方法。贈与税や特別受益に注意しながら計画的に。
任意後見・死後事務委任
判断能力が落ちたときの支えや、亡くなった後の手続きをパートナーに託せます。
※どの組み合わせが向くかは、財産・家族関係・税金によって変わります。全体像を見ながら設計します。
確実に届けるための準備
大切な人に確実に思いを届けるために、次のような準備をおすすめします。
- 公正証書遺言など、確実性の高い方式で遺言書を作る
- 遺言のなかで遺言執行者を決めておき、実現を確実にする
- 遺留分に配慮した配分にし、付言事項で思いを書き添える
- 税金の見込みを立て、必要なら生命保険なども検討する
大切な人を守る備えを、一緒に
「籍は入れていないけれど、この人にきちんと残したい」――そのお気持ちを、法律の形にするお手伝いをします。遺言の方式選びから、遺留分・税金への配慮まで、事情をていねいに伺いながら、確実な備えを一緒に整えます。デリケートな内容も、安心してご相談ください。
よくあるご質問
長年一緒に暮らしていた事実があれば、少しは相続できませんか?
内縁関係が認められても、法定相続人にはなりません。財産を残すには遺言などの準備が必要です。特別縁故者として財産を受けられる場合もありますが、相続人がいないなど条件が限られます。
遺言書さえあれば、確実に渡せますか?
正しい様式の遺言書があれば渡せますが、他の相続人の遺留分や税金の問題は残ります。トラブルを避けるため、内容の作り込みが大切です。
相手に負担をかけずに手続きを進めるには?
遺言執行者を決めておくと、パートナーが自分で煩雑な手続きをせずに済みます。第三者の専門家を執行者にしておくと、より安心です。
お互いに残し合いたいのですが、どうすればよいですか?
それぞれが相手を受遺者とする遺言書を作っておく方法があります。二人分の遺言をあわせて設計すると、どちらが先でも思いが実現しやすくなります。ご相談ください。
まずは現状をお聞かせください
「何から手をつければいいか分からない」その段階でのご相談で大丈夫です。内容が固まっていなくても構いません。下松市・周南市・光市を中心に、費用・必要書類・進め方を最初にお示しし、見える形で進めます。初回相談は無料です。
〒744-0031 山口県下松市生野屋3丁目10-3
TEL 080-1936-7644/受付 平日9:00〜18:00(LINEは24時間受付)
お問い合わせ:https://gyosei-hashimoto.com/contact/
LINE:https://lin.ee/SwObDq7
主な対応エリア:下松市・周南市・光市(山口県内はご相談ください)

