【令和8年1月行政書士法改正】技能実習・特定技能の申請書類作成は誰が行うべきか?知っておくべきコンプライアンスの新基準
外国人材の受け入れを支える監理団体・登録支援機関、そして受け入れ企業の皆様。
令和8年(2026年)1月1日より施行された改正行政書士法により、外国人雇用におけるコンプライアンスの基準が明確化されました。
これまで事務作業の一環として行われてきた「書類作成の代行」が、今、組織の存続を左右しかねない大きな法的リスクになろうとしています。本記事では、技能実習・特定技能の概要を整理しながら、新時代に求められる「適正な申請の形」を解説します。
技能実習と特定技能:制度の概要と違い
現在、日本の産業を支える主要な2つの在留資格について、その特性を整理します。
【技能実習制度】:国際貢献と技術移転
技能実習は、日本の技術を母国へ持ち帰る「人づくり」を目的とした制度です。
・第1号〜第3号まで最大5年間の実習が可能
・監理団体による適切な指導・監査が必須
・実習計画の認定(OTIT)が必要
【特定技能制度】:即戦力としての活躍
深刻な人手不足分野において、一定のスキルを持つ人材を受け入れる制度です。
・1号(最大5年)から、家族帯同が可能な2号へ
・登録支援機関等による支援計画の実施が必要
・日本人と同等以上の報酬が義務付け
| 比較項目 | 技能実習 | 特定技能(1号) |
|---|---|---|
| 目的 | 技術移転・国際協力 | 労働力不足の解消 |
| 在留期間 | 通算5年まで | 通算5年まで |
| 転職(転籍) | 原則不可 | 同一分野内であれば可能 |
| 家族帯同 | 不可 | 不可(2号は可能) |
今回の法改正では、行政書士法における「業務制限規定」の詳細が示されました。
特筆すべきは、行政書士資格を持たない者が、反復継続して(業として)入管へ提出する申請書類を作成する行為への制限がより厳格に、かつ明確になった点です。
重要:これまで監理団体様や登録支援機関様が「支援の一環」として無償や実費で行ってきた書類作成代行も、今後は行政書士法違反(非行政書士行為)と判断されるリスクが極めて高くなっています。万が一、法違反とみなされた場合、機関としての許可取消や行政処分の対象となり、受け入れ企業や外国人材に多大な影響を及ぼすことになります。
「内製化」のリスクと、行政書士へ依頼する3つの価値
1.スケジュール管理よりも重要なのが、専門家を介することによる「守り」と「攻め」の両立です。
「非行政書士行為」の完全な回避(守り)
法改正により、書類の作成主体が誰であるかは非常に重要です。行政書士が正式に受任し、職印を押印して申請を行うことで、貴機関のコンプライアンスは完全に担保されます。
2.最新の審査傾向に基づいた高い許可率(攻め)
入管の審査基準は常に変動しています。最新の通達や運用方針を常にアップデートし、不備による差し戻しや不許可リスクを最小限に抑えます。
3.基幹業務へのリソース集中
煩雑な書類作成や法適合性のチェックを行政書士にアウトソーシングすることで、スタッフの皆様は本来の使命である「外国人材の生活支援」や「受け入れ企業へのコンサルティング」に専念できるようになります。
よくある質問
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これまで自分たちで作っていましたが、急に変える必要はありますか?
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令和8年1月1日からは、業務制限規定がより詳細に運用されます。これまでの「慣習」が通用しなくなるため、早急に業務フローを見直すことをお勧めします。
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地域密着での対応は可能ですか?
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はい。当事務所は山口県を拠点としております。顔の見える距離で迅速かつ誠実に対応することを大切にしています。複雑な案件こそ、直接対話による丁寧なヒアリングが重要だと考えています。
最後に、登録支援機関様や監理団体様は、外国人の生活や就労を支える重要な存在ですが、法的な業務範囲を超える運用を行うことにより罰則の対象になるリスクが高くなります。制度を守りながら、安心・安全な支援体制を築くことが、企業・外国人・支援者すべての利益につながると考えております。
私は山口県の行政書士として、地元の監理団体様や登録支援機関様、そして企業の皆様が、法改正という荒波を安心して乗り越えられるよう、全力でサポートいたします。

